ベンチプレスはシンプルな動きですので、挙上時に左右差を認識しやすい種目です。
左右いずれかが先に持ち上がって、反対側が少し遅れてしまうのはよく見られるエラー動作です。
この時に問題とされるのが、先に上がってしまう側の肩が前に入っているケースです。
これは小胸筋の硬さなどが原因で、少し巻き肩気味になっていることがその要因と考えられますので、小胸筋のストレッチなどで対処することも多いのではないかと思います。
しかしながらこの動作パターンの時に気をつけて欲しい箇所がもう一つあります。
それは胸骨の向きです。
胸骨が正面を向いていて片側の肩が前に入っているのであれば、小胸筋のリリースなどで対処できるかもしれませんが、胸骨がまっすぐ向いていないことで肩が前に入るパターンは小胸筋の硬さではなくて、胸郭全体が回旋していることがよくあります。ベンチプレスでこうしたエラー動作が出る際には一度このポイントを確認してみてください。
ベンチプレスだけでなく、スナッチやジャークなどで上体が回旋しやすい場合にも胸郭の捻れはよくみられます。
こうした不具合は放置せずに都度修正していく方がトレーニング効果も上がりますので、ぜひ意識してみてください。